家具ライターによるキッチンキャビネットのおすすめ10選【メーカー監修】


キッチンキャビネットとは?家具ライターが厳選したおすすめを10個紹介します

この記事では、これまで家具の取材に携わってきたライター石山が、あなたにおすすめのキッチンキャビネットを10個ピックアップします。無垢材(木製)からプラスチックまで、テイストや素材に合わせてバリエーション豊かにピックアップしました。

キャビネット(cabinet)とは、ズバリ「ものを収納する箱型の家具」の総称です。総称ですから、「戸棚」「飾り棚」「タンス」などもひっくるめてキャビネットと呼ぶことができます。

これを読んで「キャビネットってけっこう定義が曖昧なんだ……」と思った方もいると思います。そう、キャビネット選びで大切なのは定義ではありません。目的と用途にぴったりの家具をチョイスすることが本質です。基本的には、あなたが使いたいように使えばいいと思います。使い方は作り手に押し付けられるものではありません。家具はもっと自由でよいのです。

●取材協力/アドバイス
メーベルトーコー(旭川家具)

あなたは何を求める?キッチンキャビネット選びで後悔しない3つの視点

あなたは何を求める?キッチンキャビネット選びで後悔しない3つの視点

おすすめを紹介する前に、キッチンキャビネット選びで後悔しないための3つの視点を紹介します。

①まずは機能性から考える

家具には大まかに「デザイン性」「機能性」「耐久性」「価格」の4属性があります。キャビネットに限らず、家具選びでは抑えておきたいポイントです。

さてキッチンキャビネットでいいますと、とくに重要なのは「機能性」です。なぜならキッチンは「調理」という明確な目的のある空間だからです。

もちろんデザインも大切な要素ですが、デザイン先行でキッチンキャビネットを選ぶのはあまりおすすめできません。実際に使ってみて不便だったら、とたんにキッチンが不自由な空間に変わってしまいます。

キッチンキャビネットは、キッチンを快適な空間に変えるための家具――まずはこのことを念頭に置いておくとよいでしょう。「あれもこれも良すぎて迷っちゃう!」というときのブレない指針になります。

②現在どんなことに不自由しているのかを書き出す

使えば使うほど「買ってよかった」と思えるのが、いい家具の条件です。いい家具は、使用者に様々な「満足」(デザインがもたらす精神的高揚、機能がもたらす心地よさなど)を与えてくれます。

その満足の一つが「悩みの解消」です。家具は、生活の場面で起こり得る“困ったこと”を解消する役目があります。

あなたはなぜ、キッチンキャビネットを欲しくなったのでしょうか。おそらく多くの方が、「キッチンをもっと快適に使いたい」と思ったはずです。裏を返せば、現状のあなたは、キッチン空間に満足していないということを意味します。

したがってキッチンキャビネットは、あなたが現在抱えている問題を解決し、キッチンをより快適な空間にしてくれる家具でなければなりません。

素敵なキッチンキャビネットと出会うために、まずは一度、あなたが困っていることや不便に感じていることを紙に書き出してみましょう。そこで浮上する数々の「悩み」が、選ぶべきキッチンキャビネットの理想像を導いてくれます。

③デザインのテーマを決める

さて悩みを書き出すことで、キッチンキャビネットにどんな形状や機能を求めるべきなのか、自然に見えてきたと思います。

そのあとは? あとはもう自由です。好みのデザインのテーマやインテリアのテイストでキッチンキャビネットを選んでいきましょう。

ちなみにデザインのテーマを決める無難なやり方は、「周囲と合わせる」です。壁紙や電化製品、キッチン用品のテイストを参考に、自然に溶け込むキャビネットをチョイスするのがベターです。

無垢材を使った木製キッチンキャビネット4選

無垢材とは、天然木をそのまま切り出した木材のことです。重厚感に加えて審美性に優れており、高級家具やフローリング、バイオリンなどによく使われます。長年使い続けることで風合いが変化(経年変化)するのも魅力の一つです。

(1)北海道の無垢材を贅沢に使った「PROTO No.602 カップボード」

(1)北海道の無垢材を贅沢に使った「PROTO No.602 カップボード」
MUKU工房「PROTO No.602 カップボード」(北海道産ナラ)

北海道の「ミズナラ」は家具愛好家に大人気の無垢材です。希少価値も高く、高級木材として知られています。そんなミズナラを贅沢に使ったキッチンキャビネットが「PROTO No.602 カップボード」です。老舗の旭川家具メーカーによって生み出されました。

和洋を問わず、あらゆるインテリアに馴染むクセのないデザイン。カトラリー収納の引き出しが3つも付いており、たっぷりの容量をそなえていますが、直線のみで構成されたシルエットのおかげで、スッキリに見えます。

棚はガラスの引き戸仕様に。日常に使う食器だけでなく、お気に入りのコーヒー用品や来客用のティーカップをさりげなく飾れば、キッチンキャビネットが“見せる収納”スペースになります。キャビネットの高さがちょうど160㎝ですので、対面式キッチンであれば、リビングから飾り棚を鑑賞することもできますね。

(1)北海道の無垢材を贅沢に使った「PROTO No.602 カップボード」
MUKU工房「PROTO No.602 カップボード」(ウォールナット)

こちらの画像は無垢材「ウォールナット」(くるみの木)を使ったタイプ。ヨーロッパを筆頭に世界中で愛されるウォールナットは、知的な雰囲気が漂う高級無垢材の定番です。書斎机の木材として非常に人気があります。落ち着いたトーンを好む方にはウォールナットがおすすめですね。

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▶︎PROTO No.602 カップボード

メーカー山室家具製作所」。1944年創業の老舗メーカー「山室木工」の伝統技術を引き継ぎ、2018年にリニューアル。
北海道産の無垢材ミズナラにこだわり続けてきた。
奇抜さや目新しさよりも、普遍的に愛されるデザインを目指している。
サイズW1200×D400×H1600mm
樹種北海道産ナラ(ミズナラ)/ウォールナット

(2)大きな天板がキッチンの可能性を広げる「White Wood サイドボード」

(2)大きな天板がキッチンの可能性を広げる「White Wood サイドボード」
MUKU工房「White Wood サイドボード」

日本六大家具の一つ「飛騨家具」の由緒あるメーカーが手掛けた「White Wood サイドボード」。シンプルながらも各所に意匠が施されたこだわりのキャビネットです。写真に使われている無垢材はナラ。フローリング材として重宝されるほど強度が高く、耐水性にも優れています。

(2)大きな天板がキッチンの可能性を広げる「White Wood サイドボード」
MUKU工房「White Wood サイドボード」

全高は約80㎝。ちょうど大人の腰あたりの高さです。高さがない分、キッチンキャビネットとして使うにはややコンパクトな印象を受けます。しかしあなどるなかれ。幅137㎝・奥行き41㎝の収納棚が9スペースと、大きなお皿がスッポリと収まるほどの大容量引き出しが3つも付いています。4人家族の食器棚としては十分すぎる収納性です。

このキャビネットの魅力は、なんといっても無垢材ナラを使った大きな天板でしょう。見ているだけでワクワクしますね。想像が膨らまずにはいられません。もちろん可能性はあなた次第。コーヒーメーカーや炊飯ジャーを置いて実用的に使ってもよし、お気に入りのお皿やティーセットを置いて飾ってもよし。

天板が低い位置にあるのも、グッとくるポイント。天板付近の壁面に絵などを飾れば、「飾り棚+絵」のワンランク上のインテリアコーディネートになります、

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▶︎White Wood サイドボード

メーカー日進木工」は、飛騨家具の発祥の地である岐阜県の家具メーカー。
1946年に創業し、継承された伝統技術を活かしながら、時代の変化を捉えた傑作を数多く生み出している。
ロングセラー商品にチェア「WHITE WOOD」がある。
サイズW1370×D410×H800mm
樹種ナラ/ウォールナット

コラム:じつは同じ?キャビネットとサイドボードの違い

いま紹介した「White Wood サイドボード」のように、いわゆる「サイドボード」と呼ばれる家具もまた、広義の意味ではキャビネットと呼ぶことができます。なぜならサイドボードも「ものを収納する箱型の家具」だからです。

家具が好きな人が、あえてキャビネットとサイドボードを区別する場合もありますが、そこは趣味趣向の範囲といえるでしょう。

ではサイドボードとは何なのか? これもまた曖昧なのですが、現代におけるサイドボードは、リビング・寝室・キッチンに配置する戸棚や飾り棚の総称として定義されています。

もともとサイドボードは、食器や紅茶セットを置く補助テーブルでした。起源はヨーロッパで、貴族や地主に仕えるメイドたちが使っていたといわれています。

ですから結局のところ、キャビネットとサイドボードに明確な違いはありません。用途に応じて呼び方を分ければよいのです。同じカタチのキャビネット(箱型家具)が2つあったとして、「ひとつはリビングの飾り棚に使って、もうひとつはダイニングのサイドボードとして使う」というのが真実に近い考え方だといえます。

(3)機能とデザインの見事な調和「Ko-ko キャビネット」

(3)機能とデザインの見事な調和「Ko-ko キャビネット」
MUKU工房「Ko-ko キャビネット」

一目見た瞬間に、「自分だったら一番上の棚に何を置くだろう」と思わず想像をめぐらせてしまいました。“見せる収納”に特化した素敵なデザインですね。「Ko-ko キャビネット」は、プロダクトデザイナー小野 里奈 氏と旭川家具メーカー「山室家具製作所」の共同開発によって誕生しました。

(3)機能とデザインの見事な調和「Ko-ko キャビネット」
MUKU工房「Ko-ko キャビネット」

そのシルエットは機能的でありながら、どこかモダンクラシカルな趣があります。手前に引き出して上部にスライドさせる扉が、これまたいい味を出していますね。

無垢材はナラとウォールナットから選べますが、個人的には、アメリカ・アール・デコ時代を彷彿とさせるウォールナットがお気に入り。シルエットとウォールナットの風合いが見事にマッチし、眺めているだけで20世紀のアメリカ純文学の世界観に浸れてしまいます。

このように「Ko-ko キャビネット」は、実用性とデザインを追求した結果、“新しい懐かしさ”という新境地を開拓したといえるのではないでしょうか。

それぞれの樹種に合わせて、飾るアイテムの色を意図的に組み合わせても面白いと思います。ナラは明るいインテリアにぴったりで、白い食器やカップセットがよく映えますね。一方でウォールナットは、白いアイテムとも相性はいいですが、アイボリーやイエローなど、派手な色のものを飾ると相性抜群です。

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▶︎Ko-ko キャビネット

メーカー山室家具製作所」。
1944年創業の老舗メーカー「山室木工」の伝統技術を引き継ぎ、2018年にリニューアル。
北海道産の無垢材ミズナラにこだわり続けてきた。
奇抜さや目新しさよりも、普遍的に愛されるデザインを目指している。
サイズW900×D365×H1246mm
樹種ナラ/ウォールナット

(4)伝統技術“突板”が息づく「WAO サイドボード」

(4)伝統技術“突板”が息づく「WAO サイドボード」
メーベルトーコー「WAO サイドボード90」

つい触ってみたくなる美しい曲線。「WAO サイドボード」は、都市的なモダンデザインと無垢材のぬくもりが融合したキャビネットです。

素材は北海道産の無垢材「EZO ASH(タモ)」。本体の曲線部分、ドア、引き出し内部に贅沢に使用しています。サイドボードの名を冠していますが、キッチンキャビネットとしても十分な収納性を備えています。2022年で50周年を迎える旭川家具メーカー「メーベルトーコー」による逸品です。

(4)伝統技術“突板”が息づく「WAO サイドボード」
メーベルトーコー「WAO サイドボード90」

そのなめらかな表面は、メーベルトーコーが得意とする「突板(つきいた)」技術の成せるワザ。突板とは、上質な無垢材を繊細に剥ぎ取り、他の素材と張り合わせる技術のことです。加工性に優れており、無垢材よりもはるかに扱いやすく、デザインの自由度が格段に広がります。ファストファニチャーで使われるプリント合板とは違い、突板は熟練の技術と経験を必要とする、れっきとしたヨーロッパの伝統技術です。

「WAO サイドボード」は、“見せない収納”に向いているキャビネットです。アイテムをキャビネット内にすべて収めて、雑然としたキッチン周りをスッキリさせることができます。全高72㎝というのもちょうどいい高さ。圧迫感が少なく、空間に“抜け感”を出して広さを演出してくれます。「WAO サイドボード」のすぐ上の壁面にカレンダーやメモボードを掛けておくのもいいですね。

幅90㎝の天板も大きな魅力です。これだけ余裕があれば、コーヒーメーカーや炊飯ジャーもラクラク並びます。もちろん飾り棚として使うこともできるでしょう。ちなみに取っ手部分は本ヌメ革で、固定具は真鍮製。どのパーツも、使い込むほど風合いが増す楽しみがあります。

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▶︎WAO サイドボード90

メーカーメーベルトーコー」。
旭川家具メーカー。1972年創業。
「使われてこそ家具」という信念のもと、誰もが思わず使いたくなるデザインと機能を追求している。
無垢材の加工だけでなく、北欧やヨーロッパの職人技術「突板」を得意とする。デザイン賞を受賞した製品も多数。
サイズW900×D420×H720mm
樹種EZO ASH(北海道タモ材)

コストパフォーマンスのいい「ニトリ」のキッチンキャビネット3選

親しみやすい価格帯で“いい感じ”の家具・インテリアを提案するニトリは、もともと北海道を拠点とするメーカーです。私見では、90~00年代初頭は、とりたててデザインやアイデアに特筆すべき点もなかったように思えます。同じく北海道出身の私自身、子どもの頃からニトリにはよく行っていましたが「家具がたくさんある大きなホームセンター」程度の認識だったと思います。

しかし現在では、当時の認識が覆されています。いまやニトリは、初心者向けの「エントリー家具」にふさわしい低価格で、デザイン性の高い家具を提供するメーカーに。さらにその一方では、5万円~のワンランク上の家具まで幅広く取り揃えています。ロゴがまだ“鳥のマーク”だった頃に比べると、まったく別のメーカーですね。「ニトリの価格帯でどこまでやれるか」という点で、今後も大いに楽しみです。

(1)キッチンを彩る飾り棚に「サイドキャビネット (フィルン2 450)」

(1)キッチンを彩る飾り棚に「サイドキャビネット (フィルン2 450)」
引用:ニトリネット
ウォールナットの化粧合板なのもうれしい。安価でも十分に天然木の魅力を味わうことができます。

家具は使い方やアイデア次第で何にでもなれます。たとえばこの「サイドキャビネット (フィルン2 450)」は、お気に入りの“嗜好品”を並べる飾り棚として使えます。ビンに入れた珈琲豆、ミル、ドリップポッド、マグカップ、ティーセット、お皿などなど……あなたの至福のひと時を彩るアイテムを置いてみてはいかがでしょうか。

確かに、このキャビネットを実用性の観点からみると、ちょっと頼りないかもしれません。しかし、キッチンスペースに置く“飾り棚”として見方を変えれば、途端に魅力的な家具に映ります。家具の可能性は使い手が広げるもの――そのことを教えてくれるような家具ですね。

背面版がないため、抜け感があるのもグッドポイント。高さ170㎝とやや大きめですが、圧迫感を感じさせない作り手の工夫が伺えます。

サイズ幅45×奥行40×高さ170cm
樹種・素材天然木化粧繊維板(ウォルナット)

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▶︎サイドキャビネット (フィルン2 450)

(2)ワイン好きにはたまらないデザイン「キャビネット(ブロリック80)」

(2)ワイン好きにはたまらないデザイン「キャビネット(ブロリック80)」
引用:ニトリネット

クラシックなヨーロピアンテイストが特徴の「キャビネット(ブロリック80)」は、男心をくすぐるキャビネットです。アンティーク調のインテリアにもぴったり合います。

一部のパーツに無垢材のウォールナットを使っていますので、フローリングの色や風合いと合わせて使うと、いっそう魅力が際立ちます。5万円以下で購入できるキャビネットとは思えない風格が漂うことでしょう。

(2)ワイン好きにはたまらないデザイン「キャビネット(ブロリック80)」
引用:ニトリネット

天板にはお気に入りのワインを、棚には大小さまざまな大きさのグラスを並べておきたいところです。奥行きは43㎝。ある程度のスペースを確保できるなら、キッチンキャビネットとして置いても邪魔にはならないでしょう。

サイズ幅83.5×奥行43×高さ76.5cm
樹種・素材ウォールナット/MDF

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▶︎キャビネット(ブロリック80)

(3)あなたはどう使う?挑戦的な「テーブルキャビネット(レリック80 NA)」

(3)あなたはどう使う?挑戦的な「テーブルキャビネット(レリック80 NA)」
引用:ニトリネット

なんと一部がミニテーブルになるという「テーブルキャビネット(レリック80 NA)」。キッチンキャビネットだけでなく、ちょっとした作業台スペースとして使えそうです。料理やお菓子作りが好きな方なら使いこなせるかも?

(3)あなたはどう使う?挑戦的な「テーブルキャビネット(レリック80 NA)」
引用:ニトリネット
キッチンにおける特定の悩みをピンポイントで解決してくれそうな作業テーブルです。このキャビネットが琴線に触れる人もきっといるはず。

 調理に使う食材や道具をこのキャビネットのテーブルに控えておけば、作業の効率化が図れそうですね。ユニークなキッチンキャビネットとしてピックアップしました。

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▶︎テーブルキャビネット(レリック80 NA)

サイズ幅80×奥行41×高さ120.5cm
樹種・素材天然木突板

北欧モダンテイストの定番「IKEA」のキッチンキャビネット3選

北欧家具の聖地ことスウェーデンで誕生した「IKEA」は、70年以上もの歴史を持つれっきとした老舗メーカーです。実は1970年代には日本にも上陸していたのですが、当時はまだ値段が高くて若者には手が届かなかったのだとか。

しかしいまでは、お手頃価格で北欧家具を楽しめるということで、若者を中心に大ヒット。地方には販売店がまだまだ少ないため、上京する若者のある種の憧れ的存在になっています。実際、エントリー家具(初心者向け家具)とは思えない洗練されたデザインは、さすが家具の本場スウェーデンといったところでしょうか。

ちなみにIKEAのテイストは、あえてカテゴライズするなら「北欧モダン」。ミッドセンチュリーの流れを汲む、無駄なラインを削ぎ落したインダストリアルなシルエット。そしてシンプルを追求する伝統的な北欧家具のコンセプトが見事に融合しています。IKEAの北欧モダンは、都会的な暮らしによく馴染む独自のスタイルを確立しているのです。

(1)新しい“見せる収納”「TULLSTORP トゥルストルプ」

「これぞIKEAだな」と思わせるユニークなキャビネットです。センターに配置された扉も背面もないオープン棚が、想像を掻き立てずにはいられません。オープン棚と目隠し収納のメリハリが気に入ったので、「TULLSTORP トゥルストルプ」をチョイスさせてもらいました。

私がキッチンキャビネットとして使うなら、オープン棚には珈琲豆・ミル・ドリッパーの三点セットを飾ってみるかも。キャビネットの塗装がベージュですから、暗褐色のアイテムがいいコントラストになってくれそうです。あるいは、天板にワインを並べて、オープン棚にグラスを飾っても絵になるかもしれませんね。

「さあ好きなものを飾ってくれ」と言わんばかりのオープン棚。設計者の遊び心が伝わってくるようです。個人的に「TULLSTORP トゥルストルプ」はかなり気に入りました。

(3)あなたはどう使う?挑戦的な「テーブルキャビネット(レリック80 NA)」

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▶︎TULLSTORP トゥルストルプ

サイズ幅99 cm×奥行35 cm×高さ89 cm
素材スチール、エポキシ

(2)見せない収納の美学「HÄLLAN ヘッラン」

(2)見せない収納の美学「HÄLLAN ヘッラン」
引用:IKEA

最初に目にしたとき「何が入っているのだろう?」と心が動かされました。「HÄLLAN ヘッラン」は確かな存在感のある全長167㎝のキャビネットです。大きくて四角い扉は、いかにも収納力がありそうに見えます。しかし、中に何が入っているのかはわかりません。マグも、お皿も、ポッドも、すべて白い扉にすっぽりと隠されてしまいます。“見せる収納”とは正反対で、ちょっと野暮ったく感じるのも事実です。

このキャビネットは少々面白味に欠けるでしょうか。いいえ、そんなことはありません。なぜなら「HÄLLAN ヘッラン」は、「キャビネット=ものを収納する箱」という究極の本質をデザインで表現しているからです。

(2)見せない収納の美学「HÄLLAN ヘッラン」
引用:IKEA

私は、この家具はキャビネットの「機能美」を目で楽しむ家具だと思っています。

よく見てみるとこのキャビネットのデザインは、「扉」に重きが置かれていることがわかります。キャビネットのシルエットから正面のデザインに至るまで、すべて「扉」が支配的なモチーフになっているのです。合計5枚の扉をかたどるようにデザインされていることがおわかりでしょう。

家具において扉というのは、「収納」を象徴する重要なパーツです。そんな扉が大胆にデザインの中心をなしているのだから、一目見た時に「中に何が入っているんだろう?」とワクワクさせられたのは説明がつきそうです。キッチンスペースを“見せない収納”で空間をスッキリさせたい方はぜひ。

サイズ幅90 cm×奥行47 cm×高さ167 cm
素材スチール、ピグメント、エポキシ

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▶︎HÄLLAN ヘッラン

(3)堂々と“見せる収納”「KALKNÄS カルクネス」

(3)堂々と“見せる収納”「KALKNÄS カルクネス」
引用:IKEA

「KALKNÄS カルクネス」はクリアーなガラス戸がついた、“見せる収納”を堂々と楽しむキャビネットです。上段がガラス戸で、下段は一切収納を見せないスペースになっています。本質的にはキャビネットなのですが、上段と下段でメリハリが利いているため、つい飾り棚と錯覚してしまいそうです。

シルエットはぼってりしていますが、床から18㎝離れた脚が“抜け感”を出してくれているため、重い印象を与えません。塗装のホワイトも、空間を広く見せることに一役買っています。

(3)堂々と“見せる収納”「KALKNÄS カルクネス」
引用:IKEA

キッチンキャビネットとして使うなら、ガラス戸の棚には、ワインとグラスを一緒に並べたり(奥行きを意識した配置でさらに見栄え◎)、お気に入りのお皿を大胆に飾ったりしても楽しそうですね。

天板スペースもたっぷり使えます。実用性を兼ねるなら、レンジや電子ジャーを置いてもいいかもしれません。

サイズ幅121 cm×奥行43 cm×高98 cm
樹種パーティクルボード、ハニカム構造ペーパーパッキング、繊維板, プラスチックフォイルなど

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▶︎KALKNÄS カルクネス

さいごに:家具は「オーダー」でもっと愛着がわく。自分だけのキッチンキャビネットを手に入れよう。

今回は、様々なテイストのキッチンキャビネットをご紹介しました。とくに高級志向なら無垢材を使ったものがよいでしょう。木の良さを活かしつつコストパフォーマンスを求めるならやはりニトリが定番です。正統派の北欧モダン路線がお好みならIKEAがおすすめ。

何を選ぶかは、あなた次第。人の数だけ正解があります。

もしあなたが家具にこだわるのであれば、こだわりを活かせる無垢材のキッチンキャビネットを選ぶとよいかもしれません。

というのも、たいていの無垢材家具メーカーは、サイズや形などの「オーダー」に応えてくれるからです。どこまでの注文に対応できるのかについてはメーカー次第ですが、たとえばメーベルトーコーは「脚を短くしてほしい」「無塗装で仕上げてほしい」など、細かいオーダーにも対応してくれますよ。

既製品のサイズを受け入れるしかないのがファストファニチャーですが、無垢材家具は「自分好みのオーダーで使い勝手をよくする」のが醍醐味だといえるでしょう。今回紹介したなかで気になるメーカーがありましたら、ぜひ問い合わせてみてください。

●取材協力/アドバイス
メーベルトーコー(旭川家具)


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