札幌で入院できる精神科病院18件をご紹介
【2022年最新版】精神科医が転職・転科する前に知っておきたい資格一覧
「消化器で勤務してみたけど、思ってたのと違う」
「急性期病棟は目まぐるしく患者さんが入れ替わる。もっとじっくり接してみたい」
医師として働いていると、このような悩みもあると思います。
「医師転職研究所」の調査によると、転科したいと考えている医師は40%を越えていたとのこと。
自分に合わない仕事を続けるより、楽しく仕事をしたい、自分のやりたい仕事をしたいというのが本音ですよね。
しかし、医師の転職や転科は学び直しのコストが高かったり、今までのキャリアや実績とは全く別の仕事内容になったりとリスクも高いです。
そこで今回は、転科する医師の中でも人気が高い「精神科」に絞って、後々必要になる資格や、資格を取ることで転職できる別の職業などを紹介します。
この記事を読み終わる頃には、選択肢が多く広がっていることと思いますので、ぜひご活用ください。
今回は精神科医の方に絞って記事を書いています。精神科の看護師の方に向けての内容は以下の記事で紹介しておりますので、看護師の方はこちらをご覧ください。
目次
資格が無くても働けるが、実際の業務で必要となる
精神科医として勤務するだけなら、「医師免許」さえあれば可能です。では、なぜ資格が必要と言われるのか?
例えば、精神保健指定医を例に挙げましょう。精神科医として勤務する上で、患者さんの保護を目的として「強制入院」の措置が必要となる場合があります。この際に、精神保健医の資格が必須になるのです。
以上のように、働くことはできるけれど、”現場で仕事を行う”には資格が必須である場合が多く、資格が必要だと言われるのです。
ですが、どんな資格でもあれば良いというわけでもありません。必要な資格は種類によります。
そこで、次の項目では具体的な資格についてお話しましょう。
精神科医に転科した後に必要になる資格
精神科医として現場で働く上で有った方が良い資格を二つご紹介。どちらも精神科医としての勤務経験が取得条件に入っていますので、転科後の取得になります。
精神保健指定医
国家資格であり、精神科医の資格といえば「精神保健指定医」と言われるほどメジャーな資格になります。
取得条件
取得条件は大きく以下の通りです。
1. 五年以上診断又は治療に従事した経験を有すること。
引用:精神保健指定医とは
2. 三年以上精神障害の診断又は治療に従事した経験を有すること。
3. 厚生労働大臣が定める精神障害につき厚生労働大臣が定める程度の診断又は治療に従事した経験を有すること。
4. 厚生労働大臣の登録を受けた者が厚生労働省令で定めるところにより行う研修(申請前一年 以内に行われたものに限る。)の課程を修了していること。
医師としての勤務経験が5年以上、精神科勤務が3年以上の臨床経験が必要です。
※研修医の期間も算定対象となります
資格取得のために筆記試験は無く、合否は提出した「ケースレポート」の内容及び口頭試験により決まります。
具体的に役立つ場面
強制入院が必要かどうか、行動制限が必要かどうかなどを判断し、実行するために必要な資格となります。
入院施設が無いクリニックなどでは使用しないため、転科先によって取得するかどうかを考えましょう。
精神神経学会認定医
その名の通り、精神神経学会のお墨付きをもらうための資格です。民間の資格であり、資格未所持者と比べ一定水準以上の勉強をしている証になります。
取得条件
受験資格要件は、次のいずれにも該当するものとする。
(1) 日本国の医師免許証を有するもの
(2) 精神科臨床研修開始時に学会員であるもの
(3) 5年以上の臨床経験を有し、うち3年以上の精神科臨床経験を有するもの。ただし、研修を開始するにあたっては研修開始申請書を学会に提出した後、規則第9条に定める研修施設において、常勤の専門研修指導医の指導のもとでの3年以上の精神科臨床研修を含むものとする。
引用:精神科専門医制度規則施行細則
以上の条件を満たした上で、筆記試験、症例報告審査、面接試験に合格するとこの資格を取得することができます。
具体的に役立つ場面
合格率70%という厳しい試験であるため、所持していることで患者さんが選ぶ時に選ばれやすくなります。後々独立を考えている方には有利に働く可能性が高いです。
精神科で転職する時に必要な資格
医師でなく、精神科に関係する職に転職したい方に必要な資格と年収などをお伝えします。
精神保健福祉士
取得するための条件
福祉系の4年制大学で指定の科目を履修していれば、卒業と同時に受験資格が得られます。
一般の大学・短大を卒業、社会人や主婦の方がこれから取得を目指すという場合は、一般養成施設を卒業する必要があります。
平均年収
約385万円
主な仕事内容
病院や施設に入院・入所中の精神障害者の在宅生活への移行や生活支援。住まいや仕事、学校などの手続き、各種の支援制度・サービスの紹介のほか、日常生活をおくるための支援を行います。
公認心理師
取得するための条件
受験資格には、4年制大学で指定科目を履修し、大学院で指定科目を履修。または、4年制大学で指定科目を履修し、指定の施設で2年以上の実務経験が必要です。
外国の大学において心理に関する科目を修め、かつ、外国の大学院において心理に関する科目を修了することでも受験資格を得られます。
平均年収
約350万円
主な仕事内容
患者様の心理状態の観察、その結果の分析や相談及び助言、指導、その他の援助。また、心の健康に関する知識の普及を図るための教育及び情報の提供などを行います。
臨床心理士
公認心理師と異なり、民間の資格です。
取得するための条件
〈主な受験資格〉
●指定大学院(1種・2種)を修了し、所定の条件を充足している者
引用:受験資格 | 公益財団法人日本臨床心理士資格認定協会
●臨床心理士養成に関する専門職大学院を修了した者
●諸外国で指定大学院と同等以上の教育歴があり、修了後の日本国内における心理臨床経験2年以上を有する者
●医師免許取得者で、取得後、心理臨床経験2年以上を有する者 など
より詳しい受験資格については以下のページに掲載されてますので、臨床心理士を目指す方はご覧ください。
以上の条件を満たした後、筆記試験と口述試験に合格した際に取得できます。
平均年収
約367万円
主な仕事内容
アセスメントやカウンセリング、地域へのコンサルテーションなどが主な仕事内容になります。病院以外でも教育機関や研究所、司法・犯罪に関する現場などで働くことができる職業です。
異業種交流会やSNSで生の声を聞く
資格を多く持っている人が多く参加する異業種交流会などでは、「実際どのように資格が役に立ったか」という生の声を聞くことができます。
また、TwitterやYouTubeなどのSNSでは有資格者が発信していることも多くあります。そこで質問を投げかけたり、実際に取った際のメリットや現場での活用方法などを質問することもできますので、異業種交流会と併せて生の声を集めるとより自分に必要な資格がわかります。
精神科病院で働く方々へ
精神科は「チーム医療」といわれており、精神治療とともに身体治療を行う精神科病院が多いため、国家資格を持った、多種の専門家が集まって治療します。
そして、国家資格を取得するには、さまざまな条件があり、資格取得には長期間を要するため、最適なルートを選び、受験の準備をしましょう。
さいごに
エレメントがWebサイトのサポートを承っている「社会医療法人 博友会 平岸病院」では、スタッフに向けてセミナーや勉強会を開催しています。
優秀な精神科医を増やすことで、より多くの患者さんの力になれないかと考え、教育体制を整えた精神科病院です。
病院の求人が掲載されているのでご興味のある方はぜひご覧ください。精神科への転科でスキルアップを検討中の医師の方、看護師、看護補助者、また、介護補助者、外国人技能実習制度などの募集がありますので、リンク先Webサイトをご覧ください。